【GC Book Club】日本語版と別の部分が印象に残った『How to Japan』
- 2015年02月07日
『How to Japan』を読み終えました。『「ニッポン社会」入門』の英語版です。
日本語で読んだものを英語で読みなおすのは好きではないのですが、(子供の頃読んだ児童文学は別として)これも一度大笑いした後でしたので、再大笑いとはいかず、あまり楽しめませんでした。それでも日本版で読んだときはただ楽しく読んでいただけで深く考えなかった第14章が今回は強く印象に残りました。
第14章『Confessions of a Tokyo Correspondent 「イギリス人が読みたがる日本のニュース」』
作者の勤めていた会社は「日本からのニュースはこうでないと読者にうけない」とあるイメージを持っていて、それに合わない記事を書くと、勝手に記事の内容が変えられることがあったと…。
これは、私たちもニュースを読んだり聞いたりする時によくよく考えないといけない事ですよね。
逆の例になるかと思いますが、最近はオリンピックに向けてうんざりするくらいに「日本を世界に発信しよう」という報道がされているようで、それが全て「クールジャパン」的な感じがします。これって、外国受けするニュースだけを選んでいないか? 世界から日本がこんなにみられていると自己満足していないか? と、思わずにいられません。
次元が違うと思いますが、ちょうど、亡くなったドイツの元大統領ワイツゼッカーは「外国で自分たちがどう見られているかばかりを考えるべきではない。もっと重要なのは鏡に映る自分たちの姿に何を見いだすか」と述べたと有りました。
「おもてなし」という言葉はもう聞き飽きたと、ある在日アメリカ人が言っていました。私も同感です。オリンピックが終わった後に日本はどうグローバルで居続けるのか、その後を考えてないといけないなあと。
(from Sanae)
How to Japan―A Tokyo Correspondent’s Take
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